翻译道场(12) 雪国
翻译道场(12) 雪国【原文】
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。
内側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落とした。雪の冷気が流れ込んだ。娘は窓いっぱいに乗り出して、遠くへ叫ぶように、
「駅長さん、駅長さん」
明かりをさげてゆっくり吹きを踏んできた男は、襟巻で鼻の上まで包み、耳に帽子の毛皮を垂れていた。
もうそんな寒さかと島村は外を眺めると鉄道の官舎らしいバラックが山裾に寒々と散らばっているだけで、雪の色はそこまで行かぬうちに闇に飲まれていた。
「駅長さん、私です、御機嫌よろしゅうございます」
「ああ、葉子さんじゃないか。お帰りかい。また寒くなったよ」
「弟が今度こちらに勤めさせていただいておりますのですってね。お世話さまですわ」
「こんなところ、今に寂しくて参るだろうよ。若いのに可哀想だな」
「ほんの子供ですから、駅長さんからよく教えてやっていただいて、よろしくお願いいたしますわ」
「よろしい。元気で働いてるよ。これからいそがしくなる。去年は大雪だったよ。よく雪崩れてね、汽車が立往生するんで、村も炊出しがいそがしかったよ」
「駅長さんずいぶん厚着に見えますわ。弟の手紙には、まだチョッキも着ていないようなことを書いてありましたけれど」
私は着物を四枚重ねだ。若い者は寒いと酒ばがり飲んでいるよ。それでごろごろあすこにぶっ倒れてるのさ、風邪を引いてね」
駅長は宿舎の方へ手の明かりを振り向けた。
「弟もお酒をいただきますでしょうか」
「いや」
「駅長さんもうお帰りですの?」
「私は怪我をして、医者に通ってるんだ」
「まあ。いけませんわ」
和服に外套の駅長は寒い立話をさっさと切り上げたいらしく、もう後姿を見せながら、
「それじゃまあ大事にいらっしゃい」
「駅長さん、弟は今出ておりませんの?」と葉子は雪の上を目探しして、
「駅長さん、弟をよく見てやって、お願いです」
悲しいほど美しい声であった。高い響きのまま夜の雪から木魂して来そうだった。
汽車が動き出しても、彼女は窓から胸を入れなかった。そうして線路の下を歩いている駅長に追いつくと、
「駅長さあん、今度の休みの日に家へお帰りって、弟に言ってやって下さあい」
「はあい」と、駅長が声を張り上げた。
葉子は窓をしめて、赤らんだ頬に両手をあてた。
【华南虎译】
出了两县交界处那条长长的隧道,眼前便是雪国了。夜空的底色已变成了一片雪白。火车,停在了信号站的前面。
坐在对面座位的姑娘跑上前来,放下岛村跟前的玻璃车窗。一股冰雪寒气立刻灌了进来。姑娘奋力探出身子,朝远处高喊道:
“站长大叔!站长大叔!”
一个男人手拎着提灯慢吞吞地踏雪走来。他将围巾裹到鼻子上方,帽子上的皮耳扇耷拉在耳朵上。
已经冷成这样了吗?岛村朝外面望去,白雪皑皑之中只有几间简易房子——估计是铁路员工的宿舍吧,冷冷清清地散落在山脚下。雪的银白色尚未延伸到那儿就已经被黑夜吞没了。
“站长大叔,是我呀。您好吗?”
“哦,这不是叶子姑娘吗?回家呢?天又冷了。”
“听说我弟弟在这儿上班。蒙您照顾了。”
“这种鬼地方,太冷清了,用不了多久就呆不住的。唉,小小年纪,也真难为他了。”
“他还真是个孩子,您可得多管教着点呀。拜托了!”
“好说。他干活儿卖力着呢。马上可就要忙开了。去年的雪,那叫大呀。还老闹雪崩,火车都动弹不了了,连村里人都出来送水送饭的,忙了个不亦乐乎啊。”
“大叔您穿得真厚呀。弟弟来信时说,还没穿背心呢。”
“我套了四件了。唉,那些年轻人冷了也不懂得穿衣服,就会喝酒。这不,感冒了吧。东倒西歪地在那儿躺着呢。”
说着,站长将手里的提灯朝宿舍方向甩了甩。
“我弟弟也喝酒了吗?”
“没有。”
“大叔您这是要回去吗?”
“伤着了,正瞧大夫呢。”
“啊呀,这可不太好呀。”
老式衣服外面裹着大衣的那位站长像是要早点结束这段寒风中的闲聊似的,转过身去说道:“就这样吧。你也多保重。”
“站长大叔,我弟弟这会儿不当班吗?”叶子的目光在雪地上扫视着,“站长大叔,您可要多照看点我弟弟呀。拜托了!”
嗓音清亮凄美,仿佛白雪都要为之发出银铃般的回声了。
火车重新开动后,姑娘也没将上半身缩回车厢。等火车追上了走在铁轨旁的站长大叔后,又添了一句:“站长大叔!麻烦您跟我弟弟说一下。叫他下次休息时要回家来呀。”
“好咧。”站长提高了嗓门应道。
叶子这才关上了车窗,用双手捂住了红彤彤的脸颊。
——川端康成《雪国》
华南虎于胥江一华庭
2015-3-23
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